2021年06月16日

2021入試の結果とこれからの大学入試①

 

教育関連の業者が出版する上の写真のような雑誌、年間を通じて山のように
学校に送られてくるのですが、正直に言うとあまり役に立つ内容がありませ
ん。なのでパラパラとみて資料の棚へしまうのが常なのですが、このアロー
総研が出した「大学入試解体新書」は、なかなかエッジの立った記事が満載
されていました。
主題は、大学入試改革元年と呼ばれたこの2021年入試の結果はどうだったの
かということです。実施されるまでのドタバタ(英語の外部入試問題が導入
されるか否かで結局見送られた件、記述問題の導入が結局見送られた件など
など)は、マスメディアには注目され記事もたくさん出たのですが、入試が
一段落した後は、入試問題の解説以外には関連の記事が、少なくとも新聞に
は見当たらないというのが現状ではないでしょうか。

そこでこの雑誌に出ているエッジの立った記事の一部をご紹介したいと思い
ます。まず1つ目は、駿台教育研究所の石原賢一さんが、今年度の入試を概
観し、今後の入試を予想されての一言です。

 

「加速度的に少子化が進むなか、今後の大学入試は「選抜」よりも「マッチ
ング」の要素がより強くなるでしょう。もっと言うと、一部の難関大を除き、
「選抜」はもはや成り立たなくなるでしょう。特色ある教育や入試を行わな
い大学は、たとえブランド校であっても淘汰されていくでしょう。「いい大
学・いい企業に入れば安泰」という社会通念が通用しないこれからの時代で
は、進路においても「無難な選択」は存在しません。」

 

今年の大学入試については、私立大学の易化がかなり鮮明になったのではと
言われていますが、石原氏はその先に「選抜」はもはや成り立たなくなると
予想されているのです。結構、衝撃的な予想です。他にもエッジの立った記
事があるのですが、その紹介は次回に。
福力