受験生とゲストのみなさまへ

2024年03月19日

3学期終業式あいさつ

 みなさん、おはようございます。新校地に移転して初めて、在校生が一堂に会しての終業式となりました。みなさんの顔を見て話ができるので大変うれしいです。これからお話しすることは、先日、卒業生にお話しした内容ですが、在校生のみなさんにも聞いてほしいと思います。詳しくは、今日配付される保護者会だより「あおぞら」に掲載されているので後ほど見てください。

 

 ある本に次のような一節がありました。

「チャンスは準備ができている人にやってくる」 自分は運が悪いなぁと言う人がいます。でも、もしかすると、チャンスは誰にも平等に巡ってきている、のかもわかりません。自分に来たチャンスをつかみ、成功するかどうかは、そのときまでに、その人に準備がどれだけできているのか、にかかっているのだと思います。せっかくチャンスが巡ってきても、準備が不足していれば、そのチャンスをみすみす逃してしまいます。

 そして、きっと偶然ではなく、努力して準備ができていればいるほど、その人のところにチャンスはより巡ってくることになるのだと思います。何の努力も準備もせず、ただ「棚からぼたもち」を待っていても、チャンスはやってこないでしょう。

 実は似たような言葉は、コミックス「ハイキュー!」にも出てきます。インターハイ予選に負けて引退する、バレー部キャプテンが涙ながらに後輩に「チャンスは準備された心に降り立つ」という言葉を残しました。

 4月から学年が一つずつ上がるみなさんには、これから日々、自分の目標に向かって努力を続ける人になってほしいと思います。準備を続けていれば、必ずどこかで何かのチャンスが巡ってくることを信じてください。そして、みなさんが自力でそのチャンスを生かして、ステップアップすることを願っています。 

 

 最後に、春休みは期間が長いので、ぜひ本を手にとってほしいと思います。読書の楽しみは、自分とは違う誰かの人生や心の中を知ることです。そして、自分の創造やイメージで物語の世界に入り込むことです。

 今日みなさんに紹介したいのはこの本です。「八月の御所グラウンド」 万城目学という作家が書いた、今年度の直木賞受賞作です。

 2話構成になっています。題材は、全国高校女子駅伝大会と京都御所グラウンドでの草野球です。舞台は当然京都です。登場人物は、主に女子高生と大学生です。人との出会いの中で、予想しないことが起こります。実話ではありません。ちょっと不可思議な話なのですが、最後まで止まらず一気に読めます。特に野球の話は、少し切ない気持ちになりますが、心あたたまるお話です。おススメです。今日、先生方の「おススメ本」も配信されますので、みなさん、春休みには、ぜひ活字に触れてください。

3学期終業式にあたり、私の話は以上です。ありがとうございました。