受験生とゲストのみなさまへ

2024年04月8日

2024年度入学式 式辞

 ようやく桜が満開となり、春爛漫の陽気となりました。

 本日、ここに、保護者ならびにご来賓のみなさまにご臨席を賜り、大阪青凌中学校・高等学校 2024年度入学式を挙行できますことは、私たち教職員にとりまして、この上ない喜びです。厚くお礼申しあげます。

 ただ今、本校への入学を許可されました新入生のみなさん、入学おめでとうございます。みなさんは、中学生が40期生、高校生が42期生となります。教職員一同、みなさんを心より歓迎いたします。

 保護者のみなさま、本日は誠におめでとうございます。高い席からではございますが、お子様のご入学を心よりお喜び申しあげます。

 さて新入生のみなさん、大阪青凌は、今年創立42年目を迎え、校地をここ島本の地に移転し5年目を迎えました。この新校地における学校の歴史は、これからみなさんによってつくられていきます。在校生の先輩たち・先生たちと一緒に、地域から親しまれ信頼される学校をめざしていきましょう。

 入学式にあたり、新入生のみなさんに本校の校訓についてお話しておきたいと思います。校訓は「自主自律」です。「律」は自分を律するというときに使う漢字で、「自主自律」とは、わかりやすく言うと、自主的、主体的に行動し、自分で決めたことを最後までしっかりやる、ということです。自分が身につけたその力を、将来、人や社会のために活かそう、という願いも込められています。

 もちろんこの校訓を実践するのは簡単なことではありませんが、今日、入学式で新入生のみなさんにぜひお伝えしたいことがあります。

 昨年、フランスで開催されたラグビーワールドカップにおいて大健闘した、チームジャパンの主将、姫野選手のお話をします。姫野選手は、学生時代、当時大学選手権で連覇を続けていた帝京大学ラグビー部の選手でしたが、あるとき当時の岩出監督から「君は一流の定義を知っているか」と聞かれました。姫野選手は「一流というのは、生まれながらに才能を与えられている人のこと、その能力を最大限に伸ばし常に結果を出す人のこと、だと思います」と答えました。それに対して監督は「結果を出す人間が一流なんじゃない」「結果ではない。失敗してもすぐに立ち上がって行動できる人間こそが一流なんだ」と答えました。

 いまのお話にあるように、最初から一流の人なんて誰もいません。このことはスポーツの世界に限ったことではありません。これから始まるみなさんの学校生活の中で、たとえば学習や部活において、すぐに成果が出ないことがあるかもしれません。たとえうまくいかなくてもあきらめずにチャレンジを続けていく姿勢が大切である、そうして人は成長していく、ということをぜひ覚えておいてください。

 そして、学校生活を送るにあたり、みなさんの周りには、ともに学校生活を送る仲間がいます。みなさんには、これから仲間とすごし、成長する時間がたっぷりあります。学校生活の中で夢や目標を見つけ、それに向けて自分が今何をしなければならないのかを考え、同じクラス・学年の仲間と一緒に努力を重ねていってください。いろいろチャレンジをしてください。失敗してもかまいません。困った時には仲間や先生たちの力を借り、改善できる方法を考え、次に活かしていってください。

 保護者のみなさま、私たち教職員は、お子様の夢や目標の実現に向け、全力で指導にあたります。それには、ご家庭と学校との連携が欠かせません。ご理解とご協力を何卒よろしくお願いいたします。

 結びに、本校の経営母体である学校法人「浪商学園」が創立100周年を超え、未来に向け新たな歩みを始めるなか、大阪青凌に入学するみなさんが、充実した中学校生活・高校生活を送り、「ひとつ上の自分」へ成長してくれることを心より願い、私の式辞といたします。

 

2024年4月6日

大阪青凌中学校高等学校 

校長 向 忠彦