校長ブログ

2025年07月23日

2025年度 一学期終業式あいさつ

 生徒のみなさん、おはようございます。本日、1学期の終業式を迎えました。1学期、お疲れさまでした。

 5月に体育祭が開催されました。みなさんは、競技・演技に、楽しみながら全力で取り組んでくれました。最後の種目、「団対抗リレー」は大変盛り上がり、抜きつ抜かれつの展開となりました。応援合戦は例年以上に白熱しました。どの団も動きが統一され、オリジナルの動きもあり、応援団員の熱気が見るものに伝わってきました。各団ともに、観客席も含め一丸となっていました。

 私自身、今年の体育祭で、あらためて、青凌生の持てる力と一体感というものを実感しました。

 

 さて、現在、NHKの朝ドラで、「あんぱん」というドラマが放映されています。これは“アンパンマン”の作者である、やなせたかしさんとその奥さんををモデルにしたお話です。みなさんの世代も小さいときにアンパンマンのテレビアニメを見ていたと思います。その主題歌である「アンパンマンのマーチ」は、2011年の東日本大震災直後に、被災地からラジオ局にリクエストが殺到しました。当時、避難所で子どもたちはこの歌をみんなで大合唱していたそうです。青凌の体育祭でも競技中に館内で流れていました。

 実はアンパンマンのテレビアニメが始まったのは、1988年、やなせさんが69歳のときです。漫画家としてはなかなか日の目を見ることがなく、ヒットするまでは波乱万丈の人生でした。高知県で生まれ、幼少期にお父さんをなくし、再婚した母とも別れ、親戚の家に引き取られます。東京の美大を卒業し就職しますが、戦地にに召集され、終戦まで5年間軍隊生活を送りました。弟さんは戦死しました。一旦高知に戻りますが、再び上京し、漫画家を目指します。最初はテレビ・ラジオの脚本や舞台装置のデザインの仕事ばかりでしたが、一つひとつの仕事を丁寧に続けるうちに、人とのつながりが生まれ、様々な経験が重なり合って、奥さんの支えもあり、絵本作家・漫画家として成功につながっていきます。

 やなせさんが亡くなられて10年以上が経ちますが、今でもアンパンマンの新作映画が作られています。そのやなせたかしさんが残された言葉をみなさんにいくつか紹介したいと思います。

 「人は誰かを思い、誰かに守られながら生きている」この考え方はまさにアンパンマンの誕生につながっていると思います。

 その他に、自分の実体験を反映した、「努力を続けられることも才能だ」「運は努力して呼び込むもの」「幸運はあきらめない人のところにやってくる」という言葉が残されています。

 そして、最後に「人生は、“一寸先は闇”ではなく、“一寸先は光”と信じて歩き続けよう」 これこそが、うまくいかなくても希望を捨てずに頑張り続けたやなせたかしさんの生き方を表した言葉です。たとえ思いどおりにならないときも、目の前のことをあきらめずに続けていると、いつか道は開けてくるでしょう。

 

 終わりに、今年の夏も猛暑が予想されます。生徒のみなさん、夏休みは生活のリズムを崩さず、体調管理をしっかりとしてください。

1学期終業式にあたり、私の話は以上です。ありがとうございました。