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青雲・凌雲(校長ブログ)

式辞(高等学校卒業式)

2021年02月19日

 2月になり、朝夕、長くなった日差しの明るさは、世の中が激しく変化
するなかにあって、いつもどおり、春の到来が近づいていることを私たち
に感じさせてくれます。今年の春の到来は、いつにもまして私たちに暖か
さと安堵の気持ちを運んできてくれるように思います。

 本日、ご来賓ならびに保護者の皆さまが式場におられないという異例の
形ではありますが、こうして大阪青凌高等学校第36回卒業式を挙行する
運びとなりました。卒業式を挙行できますこと、これは私たち教職員にと
りまして大きな喜びです。インターネットを通じて画面を見られておられ
るご来賓、ならびに保護者の皆さまに厚くお礼申し上げます。

 

 ただ今、卒業証書を授与された36期生のみなさん、あらためて卒業お
めでとう。今年も、この3年間が一人一人にとってどのような日々だった
のだろうかと想像しながら、卒業証書に皆さん一人一人の名前を書かせて
もらいました。証書はいわば一枚の紙なのですが、皆さんが3年間の学業
を終えたという大切な証です。今一度、その達成感を感じてほしいと思い
ます。
 保護者の皆さまはいかがでしょうか。子どもたちが精神的に自立してい
く時期にあたるこの3年間、多くの方が、お子様が幼いころとはまた違っ
たご苦労があったのではないかと思います。お互いの気持ちがすれ違った
りしたこともあったことでしょう。それでも親として、愛情をかけ続けて
こられた日々だったのではないでしょうか。それらを鑑み、今日、こうし
て卒業式を無事に迎えられたことに、重ねてお喜びを申し上げたいと思い
ます。

 

 さて、36期生の皆さん、今、こうして無事卒業式を迎えたのですが、
皆さんにとって高校最後の1年間は、本当に異例づくめの年でした。新し
い校地に移転して、初めて迎える新学期。ところが4月に突然、緊急事態
宣言が発出され、皆さんが新校舎に通うことのないまま、約2カ月の臨時
休校となりました。これまでに経験したことのない長さの休校でした。先
生方は皆さんの学習が遅滞することのないよう、iPadを使っての課題の配
信や添削に取り組みました。Classiに全国の学校からアクセスが集中して
つながりにくくなったのが、つい昨日のことのように思い出されます。長
い臨時休校の期間、皆さんはどんなことを考えたでしょうか?あらためて、
自分にとって学校とは何なんだろうと考えさせられた人も多かったのでは
ないでしょうか。

 

 世界に目を転じると、その後、ウィルスは、グローバリゼーションの波を
なぞるように、瞬く間に世界中に広がりました。ほとんどの国が国境を閉ざ
し、街ゆく人はだれもがマスクで口元を覆う、まるでB級SF映画のような風
景が今も続いています。
 このウィルスが変えたのは、街の風景だけではありません。これまでも目
に見えていた変化ではありますが、ウィルスがその変化の波に拍車をかけて
います。その1つがIT化です。皆さんは大阪青凌で生徒に初めてiPadが導入
された学年でしたので、タブレット端末によってできることの利点とその限
界を実感していることと思いますが、今、ギガスクール構想という名の下に、
日本全国の小学校・中学校に、タブレット端末やパソコンが配布され、この
4月から学校現場で使われようとしています。学校でのIT化が、このウィル
スの全国的な感染を機に急速に進められようとしているのです。企業でも、
特に製造業においてIT化や自動化に拍車がかかっています。この波はウィル
スが終息した後も続くでしょう。それによって、学校を含め社会の構造は、
今後、大きく変化していくことが予想されます。

 世の中のIT化には、プラス面だけではなく、マイナス面もあります。例え
ば、顔認証システムなどのIT技術を駆使し、人々を常時監視して超管理社会
を築こうとしている国がでてきています。また、ネット上で人々の個人情報
を集め、それらを利用して、無意識のうちに、人々を商品やサービスの購入
に導くような広告やシステムも開発されています。大げさに言えば、IT化が
進展するとともに、民主主義というシステムや、人々の自由意志という概念
が揺さぶられようとしているのです。

 

 このように、これから皆さんが生きていこうとする社会は、いわば前例の
ないそして正解のない社会です。そこでは自分で考え判断するということが、
これまで以上に重要なものとなってくることでしょう。だからこそ、「ひと
つ上の自分」を目指し、今後も学び続けていってください。そして学ぶとい
うことに、これまで以上に喜びを感じてほしいと願っています。
  最後になりましたが、保護者の皆さまには本校の教育活動に対し、あた
たかいご支援とご協力を頂きましたこと、あらためてこの場を借りまして、
お礼申し上げます。今後とも大阪青凌にご鞭撻を賜りますよう重ねてお願い
致します。
 以上、第36期卒業生の前途を祝し、皆さんが健康で豊かな人生を歩まれ
ることを祈念しまして私の式辞といたします。

                      令和3年2月18日
                         大阪青凌高等学校
                         校長  福力 稔

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