校長ブログ

2017年08月26日

日航機123便の新事実①

  

 

この夏は本当に暑かったですね。普通はエアコンの効いた部屋であれば、暑い夏で
も快適に読書を楽しめるのですが、今年は暑すぎて読書をする気にもなかなかなれ
ない、それくらい暑い夏でした。
さてその結果として、今年の夏休みはあまり読書出来なかったのですが、今回ご紹
介する本は、その暑さも一時忘れるほどの衝撃的なものでした。

『日航123便 墜落の新事実~目撃証言から真相に迫る』(青木透子著)(※写真上)
1985年に起きた日航機墜落のニュースは、今だ強い印象をともなった記憶として残っ
ている人も多いと思います。私は車を運転中で、日航機墜落がラジオの臨時ニュース
として伝えられた時の瞬間を今でもよく覚えています。
この本の著者は、元日本航空客室乗務員の方で、事故が起こった当時の記憶を次のよ
うに綴っておられます。

「1985年8月12日のこの日、私は明日からのヨーロッパフライトに備えて寮の食堂で
夕食を摂っていた。食堂のテレビでは、NHKの七時のニュースが流れていたが、突然、
緊急放送が入った。日航羽田発大阪行きの飛行機が行方不明という報道であった。そ
の時、食事をしていた全員の箸が一斉に止まった。私も背筋がひやっとしたのを覚え
ている。そのままテレビを見つめていた直後、スカイハウス(※乗務員女子寮)のす
べての部屋にひかれていた336台のダイヤル式黒電話のベルの音が一斉に響き渡った。
それぞれの家族や友人、知人たちが心配して電話をかけてきたのである。ジリリリリ
リーン、ジリリリリリーン・・・・。怒りにも聞こえるものすごい音で、外を歩く人
々が建物を見上げるほどであった。」(本書序章12ページ)

この事故で複数の同僚、先輩を失った著者は、その後、現場を知る人たちへのインタ
ビュー、目撃情報、現場の証言等を調べるうちに、公式の発表にある「圧力隔壁の修
理ミス」説に大きな疑念を抱かざるを得なくなっていきます。
その疑念、そして事故当時、日本航空の関係者であったという責任感から、32年間、
「1つずつ丹念に目撃情報を集め、再度資料を読み返してまとめたものが本書」なの
です。つまりよくあるような根拠のうすい陰謀説やトンデモ本の類いの本ではないと
いうことは、本書の序章を読むか、巻末の膨大な参考文献を見るだけでもわかります。

では膨大な証言や資料にもとづいて、彼女が提起する事実はいかなるものなのか。
次回、その衝撃的な内容をご紹介したいと思います。
福力