校長ブログ

2018年11月13日

毒の輪郭をさがす~安枝知美個展

  

 

本校美術科教員、安枝知美先生の個展が京都(ギャラリー崇仁)で開催中です。
休日を利用して、個展会場におじゃましてきました。
私が会場を訪れた日は小雨が降っていて、ギャラリーの外と内から土とコンクリートの
においが、うっすらと立ち上がってきていました。それはここが学校だったことを思い
起こさせるかのように。
このギャラリーは、崇仁小学校の職員室だった場所を、京都市立芸術大学の学生が設計・
デザインして、ギャラリーに生まれ変わった場所なのでした。
安枝先生が描かれた嫌悪感、負の感情を表す顔の絵は、どれも、誰をも想起させないもの
で、不安の感情をそのまま形にしたような印象でした。ただゆっくりひとつひとつの作品
を見ていると、目の表情が少しずつ違っていて、そこに作者の感情表現が現れているよう
に感じました。悲しみ、不安、怒り、孤独、負の感情はさまざまですが、いつも微笑が絶
えない先生とのギャップが興味深く、絵を見ていると、先生の心の内を覗いたような気が
しました。
福力