2025年08月22日
生徒のみなさん、おはようございます。今日は、今、エクセルホールで中学生のみなさんの前でしゃべっています。その様子を体育館と高校の各クラスに配信してもらっています。よろしくお願いいたします。
今年は、太平洋戦争が終結し、戦後80年の節目の年となりました。テレビでも戦争に関する多くのドキュメンタリー番組や映画が放映されていました。
私は映画を見ることも好きで、話題作はできるだけ見るようにしているのですが、先月、公開中の「木の上の軍隊」という映画を見ました。堤真一さん・山田裕貴さんが主演の、沖縄戦での実話に基づいた映画です。
1945年(昭和20年)8月15日終戦の4か月前、アメリカ軍は、日本の本土防衛の最後の拠点である沖縄に進攻します。沖縄戦では、激しい地上戦が3か月以上続き、約10万人の住民の方が犠牲となりました。
この映画は激戦地の一つである伊江島が舞台です。伊江島は沖縄本島の沖9キロにある島です。この島には当時東洋一と言われた飛行場があり、そのためアメリカ軍の攻撃目標となりました。伊江島では4月16日にアメリカ軍が上陸し、激しい戦闘の末、島は壊滅状態となります。その中で二人の兵士が生き残り、敵の銃撃に追い詰められながらも、ガジュマルという大木の上に身を潜めます。堤真一さん演じる上官は、援軍が来るまで木の上で待機することを決断し、下から見えないように、枝や葉で巣のようなものを作り、二人はじっと恐怖と飢えに耐え続けます。夜中になると地上に降りて食料を探しに行きます。食べられるものは何でも口にしました。そんなある時、寝静まった米軍の陣地のゴミ捨て場に捨ててある食料や物資を発見します。これを定期的に繰り返し、残飯と賞味期限の切れた缶詰や携帯食料を食べ、衣類も手に入れ、二人は命をつなぎます。上官は、最後まで軍人として、反撃する機会を待ち、敵に投降する選択肢はありません。生き残ることに対する罪悪感や恥の意識を持ち続けます。二人の極限の樹上生活は続きますが、いつしか上官と山田裕樹さん演じる若い兵士の中に、階級を越えた同じ人間としての絆が深まります。
実は生き残った住民たちは島内の収容所や他の島に移送されていたのですが、隠れていた木の上から島民たちを見かけるようになった二人は、自分たちが穴を掘って隠していた食料を島民に取られたことに気づきます。「食料を持って行かないで」と手紙を書きました。そして島民からの返事で、二人は戦争が終わったことを知ります。なんと2年が経っていました。その後二人は生きて故郷に帰ります。これは実話です。
組織的な戦闘が終結した6月23日に、沖縄では毎年、戦没者追悼式が開かれています。毎年朗読される、今年の「平和の詩」には、小学校6年生の城間一歩輝(しろまいぶき)さんの「おばあちゃんの歌」が選ばれました。その詩の中で、「1年に1度だけおばあちゃんが歌う悲しい歌。80年前の戦争でおばあちゃんは心と体に大きな傷を負った。その傷は何十年経っても消えない。人の命を奪い苦しめる戦争を二度と起こさないようにおばあちゃんから聞いた戦争の話を伝え続けていく。おばあちゃんがつないでくれた命を大切にして一生懸命に生きていく」と城間さんは語っています。
今を生きる我々には、80年前に何があったのかを理解し、それを後世に伝えていく責任があると改めて思った夏でした。
2週間後に、青凌祭が開催されます。中学生も高校生も、これから、発表の仕上げに向けて、各クラスの準備が本格化すると思います。今年の青凌祭のスローガンは、「青春謳歌~青凌祭はね、楽しまないと~」です。ぜひ、みなさん、青凌祭を思いっきり楽しんでください。各クラスの発表が、見る人や体験する人を楽しませる、感動させるものになることを願っています。みんなが笑顔あふれる青凌祭にしましょう。
二学期始業式にあたり、私の話は以上です。ありがとうございました。