校長ブログ

2018年05月29日

新型英検~悩む協会

今日の朝日新聞(2018.5.29朝刊)に、2020年度から導入される英語の外部試験のことが
取りあげられていました。すでに発表があった通り、これまで約280万人の中高生が受検
してきた、ある意味最も親しみのある英語の外部試験である「英検」は、採用されなかっ
たのです。何故か?それは従来型の英検には、スピーキングテストがないからなのです。
記事よると英検協会は、この採用されなかった「従来型の英検」に代えて、共通テストに
使うことのできる「新型英検」を3種類、準備しているのだそうです。それが、以下の3つ
です。

・新型「英検2020 2days」
・新型「英検2020 1day」
・新型「英検CBT」

 

しかし問題点があります。まず受検料が2,000円~3,000円ほどアップするということ。さ
らにこれまでのように、日本全国の広い地域で受検することはできない、ということなの
です。その大きな理由が、スピーキングのテストにかかるコストと手間です。コンピュータ
に録音する形式「英検2020 1day」「英検CBT」にすると、会場とコンピュータの確保に課
題があり、また人と対面式の形式「英検2020 2days」にすると、人員の確保に課題があり
ます。
センター試験に代わる共通テスト、となればできるだけ受験生が住んでいる地域、さらには
家庭の経済力によって、有利不利の差がないようにしなければならないことは言うまでもあ
りません。英検協会の悩みは、かなり深いようです。
福力